住民税の特別徴収をeLTAX(地方税ポータルシステム)で納付する

弊社は全従業員がコロナ前から全員テレワークで仕事をしている会社です。
横浜在住の私ですが、コロナの影響もあり、東京に行く機会がほとんどなくなりました。
そこで横浜よりもさらに都心から離れた場所に住むことにしました。
家賃は今のほぼ半分になり、2Kから3Kの間取りに変わったため、仕事専用の部屋が作れました。
東京に用事がある時は、始発の電車に乗れるため、距離は離れましたが、それなりに満足した生活を送っています。
ただ一つ難点があるとすると、取引している銀行の支店までが遠いということ。最寄り駅まで自転車で15分くらいですが、さらにそこから2駅先の大きな駅に行かなければ銀行がありません。。。

電子納付に挫折

元々システムエンジニアで、数々のシステム開発に携わってきた私ですが、国や地方自治体の電子納付や、電子申告のWebシステムは、本当にわかりにくいと感じています。
大体の税金関係の手続きは、顧問税理士さんに任せているのですが、従業員の住民税の特別徴収は、わざわざ銀行まで行って納付していました。
最近は、銀行では取り扱わなくなった自治体も出てきてしまい、銀行と郵便局に行って納付する必要が出てきてしまいました。
非常に煩わしく、業務効率が悪いと感じ、何度か挑戦しようとして途中で挫折した電子納付に再度挑戦しようと考えました。

挫折するポイントは、色々なことができるため、マニュアルを読んでも、自分の場合は何をしたらよいのかがわからないという点です。
「ユーザーご自身の状況に合わせて入力してください」と言われても、よくわからない。用語もわからない言葉ばかりです。
住民税の場合は、会社が従業員の代わりに納付する場合(特別徴収と呼ぶ)と、個人が直接納付する場合(普通徴収と呼ぶ)があるため、それもややこしいところです。
今回私がやりたいのは、特別徴収の方です。

eLTAXを使って簡単に納付できた

e-TAX(イータックス)と、eLTAX(エルタックス)という2つのシステムがあります。
e-TAXは、国税電子申告・納税システムと呼ばれるもので、国に納付したり、申告するシステムのようです。
eLTAXは、今回私がやりたかった住民税の納付などの自治体向けに電子申告・納税するシステムということです。

今回改めてeLTAXのホームページを見てみると、「個人住民税(特別徴収)の納付フロー」というページと、操作している画面のYOUTUBE動画を見つけました。
これを参考にしたことで、とてもあっさり納付することができましたので、ご紹介します。

利用者IDを取得する

eLTAXを利用するには、PCdeskと呼ばれるソフトウェアを利用します。
このPCdeskは、Webブラウザ上で利用できるWeb版と、お使いのパソコンにインストールして使うDL版の2種類があります。
今回は、Web版とDL版の両方を利用する必要があります。
そして、まずはPCdeskを利用するための利用者IDを取得する必要があり、Web版の画面から手続きを行います。

利用者IDの取得方法は下記動画とPDF(利用届出の手続きを行う)を参考になります。

利用届出(新規)の手続

ここでの挫折ポイントは、動画の最初に説明がある利用環境設定です。
こちらは、主に電子署名※1をする時に必要になる設定です。今回の住民税の納付では電子署名は必要ありませんので、動作環境だけ確認してください。ちなみに、私の場合は動作環境に記載されていないGoogle Chromeのブラウザで使ってますが、問題なく利用できています。また、電子署名が必要ありませんので、ICカードリーダーを用意する必要はありません。インターネットに接続するパソコンと、インターネットバンキングのアカウントさえあれば、住民税の納付が可能です。

※1 電子署名とは、印鑑証明書のようなもので、誰が送信したデータなのかを電子証明書を付けることで、それを認証局と呼ばれる所が身元を証明してくれる仕組みです。eLTAXでは、マイナンバーカードなどのICカードを、パソコンに接続したICカードリーダーに読み込ませることで、電子証明書を付けることができます。

上の動画では、最後の方で電子署名に使う証明書選択の画面が表示されますが、関与税理士の欄で、顧問税理士さんの情報を入力することで、次の証明書選択の画面を省略することができます。

複数の納付先自治体を追加する

利用届出の手順では、1つだけ納付先を登録することができました。動画の例では横浜市の住民税を納付する先の登録が行われました。
この後、従業員が住む自治体ごとに納付先を登録する必要があります。下記の動画が参考になります。ここではDL版のPCdeskをインストールして頂く必要があります。

提出先追加

住民税の納付を行う

まず、手元に住民税の納付書を用意してください
納付方法は、ATM納付、インターネットバンキング納付、ダイレクト納付と3つの方法があるようですが、ペイジーを介したインターネットバンキング納付が一番簡単です。

実際に住民税を納付する方法については、下記の動画を参考に行うと簡単にできました。
DL版とWeb版のどちらのPCdeskからでも操作できるようです。

納付情報の発行依頼(手入力)

動画にもあるように、電子的な納付書である納付情報の発行依頼を行うと、すぐにインターネットバンキングから納付できる状態になります。リンクから普段利用されている銀行のインターネットバンキングに移動し、インターネットバンキングから支払いをするだけです。

できてしまうと簡単

実際に電子納付をできてしまうと、とても簡単ではあったのですが、とにかく色々なことがeLTAX上でできてしまうので、無駄なことを色々してしまいました。危なくICカードリーダーも買うところでした(汗)
私がやりたかったことは、シンプルに従業員の住民税をインターネットで納付したかったというだけです。その方法がわかるとなんてことはありませんでしたね。
これで毎月わざわざ遠くの銀行まで行く必要がなくなり、とても楽になりました。
この記事を読まなくてもeLTAXのホームページを読んでできるのであれば良いのですが、もし迷われている方がいれば、その助けになればと思い、このような記事を書かせて頂きました。